紙の目(紙目)って何?
「紙の目」って聞いたことがあるでしょうか?
上のタイトルに書いたイラストのように目玉がある、という話ではなく、紙の繊維が流れている向き(流れ目)のことなのです。
ティッシュペーパーなどの紙を小さくするために手で引き裂いたことが一度はあると思います。
その時、引き裂く方向によって、綺麗に切れたり、綺麗に切れなかったりするのですが、それは紙の目が影響しているからなのです。
紙は紙を抄く機械でパルプを一定方向に流しながら製造されるため、進行方向に繊維が揃いやすく、紙の流れ目が出来、それを紙の目(紙目)と言います。
●縦目と横目
紙はひとつのライン上で製造され、一度ロール状に巻き取られます。巻き取られたロールからシート状に紙をカットする際の切り方によって、縦目の紙か横目の紙に分かれます。
紙の目が紙の「長辺」に平行に流れているのが、縦目です。縦目は略してT目と書かれたりします。
紙の目が紙の「短辺」に平行に流れているのが、横目です。横目は略してY目と書かれたりします。
●紙の目の特徴と使い分け
には縦目と横目があることがわかりました。
そして、それぞれに特徴があります。
では、印刷物を作る際、どのように使い分けるのでしょうか?
折りや製本などの後加工や用途によって、適切な紙の目がある為、印刷会社では紙を発注する際、印刷物ごとに縦目・横目を指定しています。
【特徴1】紙の目と平行に折りやすい(紙の目と垂直に折りにくい)
【特徴2】紙の目と平行に曲がりやすい(紙の目と垂直に曲がりにくい)
このように紙の目は、印刷物にとってとても重要なものだということがわかります。
印刷や紙を扱う仕事に携わっている人にとっては、当たり前の知識ですが、一般的には周知されていないと思います。
ちょっとしたトリビアとして、知らない人に教えてあげるといいかもしれませんね。
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